• Sercos技術:

    実績、容易、高速、オープン

伝送原理

Sercos通信は、マスタースレーブ原理によるテレグラムの周期伝送を行うタイムスロット処理を利用しています。サイクルタイムは、31.25 μs、62.5 μs、125 μs、そして最大65msまでの250の倍数です。集中信号処理を行うオートメーションコンセプトのほかに、分散オートメーションソリューションも、このサイクルタイムの帯域幅の結果作られます。

ディタミニスティックではない イーサネットを使用してハードリアルタイムの要求を満たすために、通信サイクルは2つのタイムスロット (チャンネル) に分割されます。Sercosが定義するリアルタイムテレグラム (Ethertype 0x88CD)は、衝突のリスクのないリアルタイムチャンネルで伝送されます。このリアルタイムチャンネルと並行して、 UCチャンネルを設定できます。そこでは、そのほかすべてのイーサネットテレグラム(Ethertype <> 0x88CD) とTCP/IP やUDP/IP などのIPベースのプロトコルを伝送可能です。

サイクルタイムと帯域幅の分割、またはリアルタイムでのバスサイクルとUCチャンネルは、各アプリケーションに合わせて調整できます。

Sercos通信サイクルの構造

Sercosでは、リアルタイムデータはイーサネットプロトコルタイプ0x88CDの周期テレグラムで IEEE 802.3規格 に送られます。これによりM/S、DCCとSVC、SMP、安全通信機能が利用できるようになります。交換データは、標準化された機能グループ、クラス、プロファイルでアドレス指定が可能です。

Sercosは以下の種類のテレグラムを区別します。

  • マスターデータテレグラム (Master Data Telegram、MDT):マスターは、スケジュールデータをスレーブデバイスに送信します。
  • 応答テレグラム (Acknowledge Telegram、AT):スレーブは、マスターと他のスレーブデバイスにステータスデータを送信します。

接続デバイスは、初期化フェーズ (通信フェーズCP0 – CP4でのフェーズスタートアップ) で識別され、アプリケーション用にアドレス指定され設定されます。各スレーブはMDTとATのデバイスチャンネルに割り当てられ、スレーブはそこからデータを読み書きします。データ量によっては、通信サイクル毎に複数のMDTとATテレグラムがマスターから送信されます。テレグラムはデバイスからデバイスへデータを運びます。関連するスケージュールデータは、各デバイスで読み込まれ、または要求されたステータスデータが書き込まれます。