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フィールドバスの統合
産業用イーサネットソリューションは、従来のフィールドバスに比べ、より高性能、より柔軟性と一貫性があるなどの多くの利点がありますが、フィールドバスはなお幅広く流通し、市場に受け入れられています。このため、両者とも長期にわたり引き続き入手可能です。
フィールドバスは、それまでのバイナリ信号とアナログ信号伝送に使う通常のパラレル配線を、デジタル伝送技術に置換えるため、1980年代に開発されました。今日、技術特性、使用領域、関連市場が異なる、様々な約50のフィールドバスがあります。国際規格のフィールドバスは、IEC 61158 規格 (計測制御用デジタルデータ通信、産業制御システム用のフィールドバス) に含まれています。
フィールドバスは多様なニーズのために設計されています。AS-i または SSIなどのセンサー - アクチュエーター・フィールドバスは、センサーとアクチュエーターを組み合わせています。Profibus、Interbus、DeviceNet または CANopenなどのI/O バスは、PLCコントロールによる分散型 I/O ペリフェラルを組み合わせています。Sercosなどのドライブバスは、モーションコントロール (CNC、MC、またはPLC) を使う分散ドライブを高速で同期接続するために適合させています。
フィールドバスと産業用イーサネットソリューションは、異なる伝送プロセスを利用しているため、対応するフィールドデバイスは共通のネットワークインフラでは共存できません。
マシンまたはシステムで異なるタイプのバスインターフェースをもつペリフェラルデバイスを使用するために、複数のソリューションアプローチがあります。
- 多様なバスが、マシンまたはシステムコントロールにまとめられています。コントロールは各プロトコルを別々に動作し、それぞれ接続されたペリフェラルデバイスとデータ交換をするので、プロトコルを実装する必要はありません。
- 別の選択肢として、プロトコルを分散ゲートウェイに組み込むことが可能です。その利点は、コントロールがサポートする必要があるのは、1インターフェース (例:イーサネット) と1プロトコル (例:Sercos) だけという点です。他のバスシステム (例:Profibus) のデバイスは、通信ゲートウェイを使って接続され、それが様々なバス間のデータ交換を実施します。
Sercos IIIに関しては、様々なメーカーから多様な実装が提供され、フィールドバス (例:Profibus、CAN) またはセンサー/アクチュエーターバス (AS-i、SSI、IO-Link) の接続に利用可能です。また、軸コントローラーペリフェラルをもつゲートウェイには、アナログ軸を組み込むことができます。ゲートウェイは、Sercosデバイスの1機能 (例:モジュールI/O)として使われるか、または独立コンポーネントとしてSercosネットワークに接続されます。