• ニュース & イベント

    最新情報、プレスリリース、展示会、イベント

連絡先

Sercosアジア 
日本事務所

045-620-2021
info-japan@sercos.com

ニュースレター

無料のニュースレターの定期購読に申し込むと、常に最新のSercosニュースが入手できます。

申し込み

現在のアプリケーション

ハノーバーフェアのSercos TSNデモンストレータ

Sercos International は、2017年4月24〜28日ハノーバーフェア (ドイツ) ホール9スタンドG28で、インダストリー4.0対応のさまざまなデモを発表。このデモンストレータは、イーサネット標準IEEE 802.1 TSN(Time-Sensitive Networks)経由によるSercos®IIIリアルタイムプロトコルの伝送を行う

 

Sercos® TSNデモンストレータは、複数の業界パートナーの支援を得て、工作機械・製造装置制御エンジニアリング研究所 (ISW、シュトゥットガルト大学) によって製作されました。 これは、オートメーション技術向けTSNを使用するリアルタイム、マルチプロトコル対応ネットワークインフラストラクチャを示しています。

このデモンストレータでは、TSNベースのSercos III SoftMasterを使用するIndustrielle Steuerungstechnik製 (ISG)のSoft CNCが、Bosch Rexroth製Sercos IIIサーボドライブと、Hirschmann Automation製TSNスイッチを介して通信します。このTSNネットワークインフラストラクチャを通じて、ウェブカメラからのビデオストリームはSercosリアルタイム通信の特性と機能を損なうことなく、サーボ通信と並行してリモートディスプレイに送信されます。

このデモンストレータは、TSNネットワーク内でSercosの本来のリアルタイム機能に問題がないことを例示しています。

イーサネット標準であるIEEE802.1は、オープンでリアルタイム対応の通信を保証するとともに、将来の高いデータレートをサポートするメカニズムを備えています。 ここで重要なのはIEEE 802.1Q標準で、物理的ネットワークを複数の論理的に分離された優先仮想ネットワーク(VLAN)に分割することを指定するものです。 次に、VLANの優先順位により、伝送の安全性と決定的な遅延を実現する、すべての仮想ネットワークからのパッケージの最適なスケジューリングが可能になります。 ネットワーク全体に均一なタイムベースを作成し、同期タイムスロット内でトラフィッククラスを転送するには、IEEE 802.1-AS / IEEE 1588(分散クロック同期)およびIEEE 802.1Qbv(時間多重手順)のメカニズムが使用されます。

Sercos TSNのデモンストレータを製作した目的は、数値制御とドライブから構成する典型的なセットアップに介在するリアルタイム対応ネットワークを追加して拡張することでした。 ここでの重要な要素は、IEEE 1588に準拠したPrecision Time Protocol(PTP)をコントロールに統合して、すべてのネットワーク参加者が一定のタイムベースを使用することでした。 Sercosのリアルタイム動作の解析では、時間同期の誤差が2桁のナノ秒の範囲に制限されていることが示されました。 この解析により、IEEE802.1-ASなどTSN規格にも含まれている同期が、要求の厳しいモーションアプリケーションに十分な精度を達成していることが証明できました。このデモシステムをさらに解析し、サイクルタイムと参加者数を変えることで、TSNを介したSercosリアルタイム通信の限界が確立されます。

Sercos Internationalでは、Sercos SoftMasterデモも展示します。 このデモは、Bosch Rexroth社と協力して開発されオープンソースソフトウェアとして提供されているSercos III SoftMasterコアを利用しています。

Sercos III FPGAまたはASICマスタコンポーネントは不要です。 これは標準イーサネットコントローラが使用され、Sercos IIIハードウェア機能がホストベースのドライバソフトウェアでエミュレートされるためです。この実装方法により、多くのアプリケーションで適切なリアルタイムビヘビアが確保できます。複数のキューとテレグラムスケジューリングを備えたイーサネットコントローラ(Intel I210™など)を使用すると、ハードウェアベースのマスタの同期性と可用性を最大限に高めることができます。

Sercos SoftMasterを使用したハードウェアベースのSercosマスタを使用した、これまでのソリューションとは異なり、エンジニアと制御メーカーは専用フィールドバスハードウェアを使用せず、マシンを制御するPCIスロットを持たない産業用PCを使用できるようになりました。 強力なIntel I210と組み合わせたSercos SoftMasterの使用により、CPU負荷が大幅に削減され、コストとスペースも節約されます。

Sercos SoftMasterは、Sercos International e.V.のソフトウェアプールで一般的に使用されるオープンソースソフトウェアライセンスとして入手できます。 

Sercosスタンドでは、この他のデモや、約250種類とSercos対応製品が多数表示されます。