Sercos向けOPC UAコンパニオン仕様書をリリース

この仕様書には、Sercos情報モデルのOPC UAへのマッピングが記載され、これによりSercosデバイスのファンクションとデータを、OPC UAから利用しアクセスすることが可能になります。 このイニシャチブは、マシンペリフェラルと監視ITシステム間の通信を簡素にすること目的とし、インダストリー4.0のセマンティックな相互運用に関する要求事項を支持しています。

Sercos向けOPC UAコンパニオン仕様書は、2014年9月にSercos Internationalが開始した「専門家への要請」の成果です。Sercos OPC UAコンパニオン仕様書のドラフトは、2014年1月に有効となりました。その後、デバイスメーカー、技術プロバイダー、研究機関から構成される技術ワーキンググループにより、レビューが実施されました。 2015年11月初旬、最終仕様書がリリース V1.0 として公開されました。

「今日のオートメーションシステムは、多様なメーカーのSercosデバイスを統合し維持することにより、製品ライフサイクルの全期間にわたり顕著な総所有コスト(TCO)を得る必要があります。 同時に、製品計画とコントロールには、製造資源の有効利用に役立つプロセスとマシンに関する情報が求められます。 この課題に最もうまく対処するのは、Sercosの明確に定義されたデバイスプロファイルにOPC UAの標準データ交換をあわせて標準化された、OPC UA Sercos情報モデルを使用することです。 デバイスのパラメータ設定やネットワーク設定から、エネルギー管理や予防メンテナンスにわたるまで、使用事例には幅広い領域がカバーされています (Sercos International e.V. マネージング・ディレクター ピーター・ルッツ)。

Sercos が規定するマッピング規則は、様々な実装方法に利用することができます。 一方では、OPC UAのサーバー機能はSercosマスターデバイス(例: CNCまたは PLC）に実装することが可能です 。 また他方では、この機能をSercosスレーブデバイスに実装することもできます。 後者の場合には、OPC UA のアクセスは、Sercosリアルタイム通信と並行して、またはSercosリアルタイム通信が動作していないときでも実行されます。